くじゅう坊ガツル湿原一帯の豊かな自然を守るために

2021年4月8日

坊ガツルを守る この手で! ~ 坊ガツル湿原で2020年度の「本焼き」を実施しました ~

今年も坊ガツル湿原の「野焼き」のシーズンがやってきました!

かつて、野焼きが途絶えて荒廃が進んでしまった坊ガツル湿原。元の美しい風景を取り戻すべく、1999年に地元の自治体や企業、団体等と「坊ガツル野焼き実行委員会」を立ち上げ、2000年に野焼きを再開しました。
再開から22回目を迎える今回も、実行委員会の皆さんのほか九州電力グループの社員・家族など113名にご参加いただき、3月27日に実施しました。



 

野焼きは、害虫を駆除し植物の芽吹きを促すことを目的に湿原を焼き払う作業です。雨などで湿原が濡れていると実施できないため、今回も天候の影響で2度延期となってしまいましたが、当日は晴れ渡る青空のもとで作業を実施することができました!

 

受付での体温測定

受付での体温測定

参加者への事務連絡(しっかり距離をとります)

参加者への事務連絡(しっかり距離をとります)

リーダーとの事前ミーティング(赤いジャンパーが目印です)

リーダーとの事前ミーティング(赤いジャンパーが目印です)

今回は5班に分かれての作業となりました。
参加者は澄み渡る青空のもと、ススキにおおわれた茶色の湿原を歩いて作業場所に向かいます!


各班の体制が整ったことを確認したら、いよいよ作業開始です!!

 

風向きに注意しながら火入れを行うリーダー

風向きに注意しながら火入れを行うリーダー

瞬く間に大きくなる炎

瞬く間に大きくなる炎

各班のリーダーが風の向きを読みながら、火入れ責任者の指示のもと、湿原に火を入れていきます。
ほかのメンバーは、火が防火帯から外に出ないよう、水の入ったリュックを背負いホースで水をかけて消火したり、火消棒を使って火を消していきます。リーダーは風向きや強さの変化を確認しつつ、慎重に火を広げていきます。

湿原を滑るように広がる炎

湿原を滑るように広がる炎

湿原のあちこちで火があがります

湿原のあちこちで火があがります

くじゅうの山々をバックに燃え盛る炎

くじゅうの山々をバックに燃え盛る炎

風下側からスタートした火入れですが、連日の晴天により湿原全体が乾燥していたこともあり、最後に風上側から火を入れると一気に燃え広がり、約1時間で一連の作業は終了。坊ガツル湿原は漆黒の野原に姿を変えました。作業後は、班毎に大船林道終点まで引き返し、無事に活動を終えました。
 

約1時間で作業は終了

約1時間で作業は終了

消火作業もしっかりと

消火作業もしっかりと

真っ黒なじゅうたんになった湿原を歩いて帰ります!

真っ黒なじゅうたんになった湿原を歩いて帰ります!

坊ガツル湿原の全景(BEFORE)

坊ガツル湿原の全景(BEFORE)

坊ガツル湿原の全景(AFTER)

坊ガツル湿原の全景(AFTER)

昨年8月の輪地切り(防火帯づくり)から続いてきた2020年度の野焼き活動は今回の本焼きで完了です!
大きなけがや事故もなく実施できて、スタッフもホッとしています。2度の延期もありましたが、都合をつけてご参加いただいたボランティアの皆さんに、心から御礼申し上げます。ありがとうございました!
 
あたり一面真っ黒なじゅうたんのようになっている坊ガツル湿原ですが、これからたくさんの植物が芽吹きます!皆さんもぜひ一度足をお運びください!
今月には平治岳での環境保全活動も予定しています!こちらもご報告いたしますので、お楽しみに!