くじゅう坊ガツル湿原一帯の豊かな自然を守るために

2019年11月8日

大分県準絶滅危惧種「ミヤマキリシマ」を守ろう! ~平治岳で植生保護活動~

世界でも九州にしか分布していない「ミヤマキリシマ」。今ではくじゅうエリアの春の風物詩となっています。
知らない方も多いようですが、実は、平治岳(大分県竹田市)は九州電力㈱の社有地なんです。
毎年、5月下旬~6月上旬に花期を迎え、山肌一面にピンク色の美しい花を咲かせます。
この美しい花を守るため、九電みらい財団では、地域の皆さまとともに生育の支障となる木を伐採する植生保護活動を行っています。
11月2日(土)、今回も環境省や地域の団体等で構成する「平治岳の自然を考える会」メンバーや九電グループの社員とその家族など、約80名のボランティアにご参加いただき、活動を行いました。

春にピンク色の花を咲かせるミヤマキリシマ

春にピンク色の花を咲かせるミヤマキリシマ

この日の朝は、最低気温4℃と霜が降りるほどの冷え込み。作業に影響が出ないか心配しましたが、徐々に気温も上がり、とても心地よい秋晴れのもとでの活動となりました。
まずは、大船林道終点で出発式。代表者や登山リーダーから挨拶をいただきました。
さあ、出発です!ご安全に!

出発式では九電みらい財団の代表者挨拶

出発式では九電みらい財団の代表者挨拶

登山リーダーからは登山時のアドバイスを!

登山リーダーからは登山時のアドバイスを!

今回登る平治岳(標高1,643m)

今回登る平治岳(標高1,643m)

作業場所は、平治岳南峰の1,400m~1,600m付近!
参加者は大船林道終点を出発し、坊ガツル湿原を経由して、約2時間かけて、今回本部を置く大戸越(うとんごし)までたどり着きました!
道中、たくさんの樹々たちが色づき、紅葉を楽しみながらの登山は気持ち良かったです。

ススキの広がる坊ガツル湿原

ススキの広がる坊ガツル湿原

道中は紅葉が見ごろでした!

道中は紅葉が見ごろでした!

大戸越に到着です!

大戸越に到着です!

すこし休憩した後、早速ボランティア活動を開始!
ミヤマキリシマの植生を脅かすノリウツギやアセビの伐採作業を実施しました。今回実施するのは、数年前に伐採したノリウツギ等の株から新たに生えてきた枝を伐採する「芽かき」という作業です。直径1~2㎝前後の枝を太枝切バサミで切ります。ボランティアの皆さんは、各班の作業リーダーから実施内容の説明を受け、手作業で切り進んでいただきました。木々が密集したエリアは、なかなか身動きがとれず大変でした。

作業リーダーより実施内容を説明

作業リーダーより実施内容を説明

太枝切バサミは切り心地が抜群!

太枝切バサミは切り心地が抜群!

急斜面での作業。ご安全に!

急斜面での作業。ご安全に!

九電 大分支社からドローン部隊も出動!

九電 大分支社からドローン部隊も出動!

普段は見れないダイナミックな風景です!

普段は見れないダイナミックな風景です!

登山道整備班も板を担いで登っています。

登山道整備班も板を担いで登っています。

今回も植生保護活動にあわせて、登山道の整備を実施。
春から秋にかけて多くの登山客が訪れる平治岳。登山道脇の草花が踏み荒らされたり、雨で登山道が崩れたりしないように、木製の板(水切り板)を設置します。
板や杭に加え、ハンマーやシャベルなどの機材も担いで上がり、とてもハードな作業でしたが、若手の皆さまを中心に頑張っていただき、無事に完了することができました。

20~30㎏の重い資機材を担いで登山!

20~30㎏の重い資機材を担いで登山!

水切り板を設置

水切り板を設置

奥には坊ガツル湿原も見えます。

奥には坊ガツル湿原も見えます。

作業は1時間半で終了。
参加者は晴れ渡った青空のもと、大戸越でお弁当を食べた後、全員で大船林道終点まで引き返して、活動を終えました。
来年の春、ピンク色のきれいな花が一面に咲いてくれるのが、楽しみですね~♪
皆さまもミヤマキリシマの開花シーズンには、ぜひ足をお運びください。

恒例「今日のお弁当!」

恒例「今日のお弁当!」

青空の下での弁当は格別!

青空の下での弁当は格別!

解散式「皆さん、お疲れ様でした!」

解散式「皆さん、お疲れ様でした!」

年内の坊ガツル湿原一帯の環境保全活動はこれで小休止。次回は来年の3月に坊ガツル湿原の「本焼き」を行います。こちらについても、またご報告いたしますので、お楽しみに~

ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!

ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!

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