テーマ「くじゅうの四季(春夏)」

【第3回Instagramフォトコンテスト】入賞作品発表!!

Instagramフォトコンテスト
2019年5月16日(木)~7月15日(月)の期間で開催した「九電みらい財団 第3回Instagramフォトコンテスト」。
今回は計500作品ものご応募がありました。
ご応募いただいた皆さま、ありがとうございました!

プロカメラマン高巣秀幸氏に審査いただいた結果、入賞作品が決定しましたのでお知らせいたします。


【審査講評】
第3回目のフォトコンテスト応募作品もやはり素敵な作品ばかりでした。
回を重ねるたびに審査が難しくなります。
 
今回は「くじゅうの四季(春夏)」がテーマでしたのでミヤマキリシマを撮影した作品が
多く応募されてきました。くじゅうで大人気の人々から愛されるミヤマキリシマ、その魅力は
皆様の作品からもググっと伝わってきます。
 
そして、春夏だからこそ見られる木々の豊かな緑、爽やかな空の青と白が風と共に表現された
心動かされる作品の数々。くじゅうの四季を愛し、写真を愛し、撮影を楽しむ皆様の豊かな感性や
優しさが人類の心の濁りを取り除き、「エゴ」を「エコ」へと変えていくものだと信じて、
一つ一つの作品を一生懸命に審査させていただきました。
 
そして、写真撮影で心を動かされ、皆様の毎日がより豊かなものになるよう願うとともに、
このコンテストを支えてくださっていることにも感謝いたします。

写真家 高巣秀幸




 

金賞


投稿者:andango
場 所:平治岳から撮影
撮影月:6月


【高巣氏コメント】
現代のイエス・キリストなのだろうか。何か優しく包まれた感じで安らげる一枚です。こんなにもスケールの大きさを写真で表現していただいたら、さっきまで悩んでいた問題も「ぷちっ」と消えてゆきました。「今この瞬間が大切なんだ」と、真ん中からぶつけてくる写真はあまり見たことが無いのですが、これほど勇気や希望をいただける素敵な大作は初めて見た感じがします。作者の懐の広さがこの作品のスケール感になっているのでしょう。


投稿者:yuki.k.photo
場 所:坊ガツルから白口岳方面を撮影
撮影月:6月


【高巣氏コメント】
山に登り、大地と空を見た時に人間はとてもちっぽけな存在であることに気付きます。そんな当たり前なことを伝えてくるこのシンプルな作品には、写真の基本である構図のバランス、そして思わずシャッターを切りたくなる楽しい写真の世界があります。写真撮影は決して難しいものではありません、思うままに、ありのままにです!作者の澄んだ心がこの写真には写っています。


投稿者:kuju_aruko
場 所:星生山にて南斜面を撮影
撮影月:6月


【高巣氏コメント】
ほんの少し空を残したダイナミックな構図、教科書では学べない写真の撮り方を教えていただきました。写真撮影に光の選択はとても大切ですが、自然風景の写真では光を作者がどうにかすることはほとんど出来ません。被写体にカメラを向けた時、写真の出来を左右するのは、やはり構図フレーミングです。光を制する者は写真を制するといいますが、構図を制する者は写心を制するのです。




 

銀賞


投稿者:sna_go
場 所:天狗ヶ城山頂東側から中岳、大船山方面を撮影
撮影月:6月


【高巣氏コメント】
新年の初日出に思いを込めたりします。しかし、日々、二度とこない特別な今日が始まります。絶妙な構図に少し濃い目に仕上がった色彩やコントラストのバランスもこの作品にはちょうど良く躍動感を増しています。そして、その時その場所でカメラを持ち、シャッターを切る作者がいて、大切な思いを伝えるために力を注いでいただいたことに感謝いたします。


投稿者:yukiyukiyuckey35
場 所:御池ほとりにて撮影
撮影月:6月


【高巣氏コメント】
御池の写真でよく目にする撮影ポイントは2箇所あります、そのうちの一つがここです。とてもバランスよく切り取った作品。池のほとりで何かを見つめる2人の人物、金の斧でもない銀の斧でもなくもちろん銅でもない、あなたに捧げるご褒美はこの景色です!今この時があることへ感謝の気持ちが伝わってくるような気持ちのいい作品です。少しポップな色味になっているのも良い演出になっています。


投稿者:ikeikecyan
場 所:暮雨の滝にて撮影
撮影月:6月


【高巣氏コメント】
暮雨の滝には女神がいます。微笑むのか否かは撮影者次第のようです。暮雨の滝の女神が微笑む写真は今まで数枚見てきましたが、この作品は光のバランスも光の質もとても優しく、構図フレーミングのバランスも完璧です。滝の写真はコントラストが強くなるのでハイライトとシャドウの配分が難しくなるのですが、光芒とスポットを浴びた岩が絶妙な位置にあり、女神の存在に改めて気付かされた作品です。


投稿者:mikkun_m
場 所:平治岳の山頂西側から山頂方向を撮影
撮影月:6月


【高巣氏コメント】
眩しいほど輝く光景!咲き誇るミヤマキリシマの素晴らしさ、花も見せたいが青空も雲も見せたい。そんな時は主役と脇役のバランスが乱れてしまい、曖昧な構図フレーミングになってしまいがちなのですが、この作品は山と空のバランスの取り方が上手く、その日その場所で目にした輝く光景がしっかりと伝わってきます。学ぶべきことの多い作品です。


投稿者:mako24rin17
場 所:大船山の山頂西側から三俣山方面を撮影
撮影月:6月


【高巣氏コメント】
写真がデジタルになったことで写真の加工・編集が手軽に出来るようになり、世に出回る写真の多くはやや鮮やか過ぎる傾向にあります、ラチチュード(明暗差の許容範囲)も大幅に広くすることが可能です。その中でこの作品はとても自然な仕上がりで、まるでその場で景色を見てるような空気感、何も足さない何も引かない自然風景写真がここにあり、見ていてとても気持ちがいい写真です。作者はきっと「ピュア」な方なのでしょう。




 

銅賞


投稿者:yamaaash
場 所:平治岳の山頂奥から頂上方面を撮影
撮影月:6月


【高巣氏コメント】
風景写真にピントのボケがある作品は少ないです。特に山での撮影では広角系が多くなり、望遠を使っても遠くを切り取るのでボケがない。構図フレーミングの手法の一つに「近・中・遠」を入れる方法がありますが、この作品にはその手法が備わっています。逆光気味の光もキレイです。手前のミヤマキリシマと奥の山の重なり方にもうひと工夫があれば金賞にもなり得た良い作品です。


投稿者:o_chan78
場 所:中岳山頂から大船山、平治岳、三俣山などを撮影
撮影月:5月


【高巣氏コメント】
夜の闇から希望に満ちた今日が明け始める、夜明けの撮影はとても魅力的ですよね。飛行機雲が夜から朝へと突き抜けて行く、それをフィッシュアイレンズでダイナミックに切り取った作品。光のグラデーションが綺麗で、薄暗く浮かび上がった山々がスケール感を演出しカッコいい作品になっています。この作品を見て朝駆けしたくなるのは僕だけでは無いはず・・・。


投稿者:y.sasa123
場 所:くじゅう連山の避難小屋のある広場付近から星生崎を撮影
撮影月:6月


【高巣氏コメント】
おぉ〜、綺麗!美味しいところを上手に切り取っています。両サイドに少しガスがかかり少し水分を含んだ緑も素敵。3分割交差の位置に星生崎があり、青空と白い雲がそれを引き立たせる。構図フレーミングも色彩もとてもバランスの良い作品です。私をくじゅうに連れて行って!そんな声が聞こえてきそうです。


投稿者:W4toshi
場 所:星生山からの久住分かれへの縦走路で久住方面向きに撮影
撮影月:6月


【高巣氏コメント】
近年、環境問題の影響もあるのかもしれませんが、遠くの景色が少し霞んでしまうことはよくあります。もちろん自然界に存在するUVなどの影響による霞もあり、逆光気味になればなおさらコントラストや色味に影響を与えてしまうものですが、この作品は山のコントラストの移り変わりがスケール感を演出し、上手なフレーミングによって非常に心地の良い優しい作品になりました。小さく写った人物の存在がこの作品を意味深いものにしてるようにも思えます。


投稿者:shota3586
場 所:納池公園の野池神社前から湧水池を撮影
撮影月:5月


【高巣氏コメント】
「シーン」という音が聞こえてきそうです。絵画のような精度の高い構図に味わい深い色調、どこかの高級ホテルのロビーに飾ってありそうです。この作品の一番の魅力は緑色の種類の豊富さです。上下の完全なシンメトリーではない切り取り方も良く、非常に興味深い作品に仕上がっています。これほどまでに空気の存在が表現できている写真はなかなかありません。


投稿者:yama_shiori_
場 所:立中山付近にて撮影
撮影月:5月


【高巣氏コメント】
二人で楽しく、じゃれ合いながら散歩してるカップルみたい。花の写真はアップで撮影したものをよく目にしますが、ミヤマキリシマはアップの写真が少ない気がします。そのような中、この作品はグっとアップで二人を撮影!こんなに素敵に撮っていただいたミヤマキリシマからの感謝の気持ちを込めて入選とさせていただきました。ピントの範囲が絶妙に良いです。背景のボケ具合も物語を演出しています。優しさ溢れる作品をありがとうございます。


投稿者:kiyo_4
場 所:平治岳北峰側から南峰側を撮影
撮影月:6月


【高巣氏コメント】
綺麗なミヤマキリシマを目前に空の面積を多く取り入れ青、緑、ピンクのバランスを整えるのはなかなか難しい構図フレーミングです。何を主役にするかで画面の比率や配置が変わってきます。この作品の主役はミヤマキリシマですが、右下1/3に主役を配置して奥に続く山から青空へと、それぞれの位置関係と面積のバランスの取り方も上手です。雲が多い空でもこのような素敵な作品に仕上げる作者の感性に脱帽です。

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